以前紹介した「YAMAHAルータの実機・検証 第9回 インターネットVPNの構築」の記事の中で、YAMAHAの「ネットボランチDNSサービス」のサービス名をあげました。
今回はYAMAHAの「ネットボランチDNSサービス」の設定をコマンドで行います。
ネットボランチDNSサービスとは?
YAMAHAが提供しているダイナミックDNSサービスの名称です。
ダイナミックDNSは固定IPアドレスを取得できない時にホスト名と動的IPアドレスをひもづけする仕組みです。
対応するYAMAHAルータを利用すると無償でネットボランチDNSサービスを利用することができます。
ネットボランチDNSサービスを利用することでVPNや自社でサーバを公開することができるようになります。
ネットボランチDNSサービス 対応製品のラインナップ
http://jp.yamaha.com/products/network/solution/dns_cloud/netvolantedns/#point03
RT57i、RTV700、RTX1000(Rev.7.01系、Rev.8.01系)などの古い機種でもネットボランチDNSサービスは利用できます。
ネットボランチDNSサービスの登録
ネットボランチDNSサービスを利用する為には登録が必要になります。
登録と言ってもユーザ登録やアカウント登録は必要ありません。
これから紹介するコマンドで登録から削除までできます。
まずは現時点で登録されているかどうか確認してみましょう。
登録確認
下記のコマンドで登録されているか確認できます。
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# netvolante-dns get hostname list all (Netvolante DNS server 1) |
登録がない場合、上記のように何も表示されません。
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pp1# netvolante-dns get hostname list all (Netvolante DNS server 1) PP01 nedia.aa0.netvolante.jp |
登録がある場合は上記のように表示されます。
上記はpp1にnediaというホスト名が登録されていることを示します。
登録
ネットボランチDNSサービスの登録です。
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# pp select 1 pp1# netvolante-dns hostname host pp nedia pp1# netvolante-dns go pp 1 (Netvolante DNS server 1) [nedia.aa0.netvolante.jp] を登録しました 新しい設定を保存しますか? (Y/N)Yセーブ中... CONFIG0 終了 |
上記の登録が完了するとconfigには
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netvolante-dns hostname host pp server=1 nedia.aa0.netvolante.jp |
上記の一行が追加されます。
インターネット接続の切断やルータの再起動時にWAN側IPアドレスが変更された場合、ネットボランチDNSサーバに自動でIPアドレスを更新するように設定します。
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netvolante-dns use pp server=1 auto |
上記の設定をしなくても初期設定では自動更新する設定になっています。
検証
登録した「nedia.aa0.netvolante.jp」のIPアドレスがルータPPPoE接続で取得したIPアドレスを同じか確認します。
ルータWAN側のIPアドレス確認
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pp1# show status pp 1 |
でPPPoE接続のIPアドレスを確認します。
インターネット上のnslooupサービスで「nedia.aa0.netvolante.jp」のIPアドレスを確認します。
ルータWAN側とnslooupサービスで表示された「nedia.aa0.netvolante.jp」のIPアドレスは同じIPアドレスが表示されました。
削除
ネットボランチDNSサービスの削除です。
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# netvolante-dns delete go pp 1 (Netvolante DNS server 1) |
上記で削除されたか確認します。
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# netvolante-dns get hostname list all (Netvolante DNS server 1) |
これでネットボランチDNSサービスの削除は完了です。
次回はネットボランチDNSサービスを使ったVPNの構築を紹介します。