2017年6月、中国発自転車シェアリングサービス「Mobike(モバイク)」は福岡県福岡市に日本法人となる「モバイク・ジャパン」本社を設立しました。
Mobikeは、2016年4月22日に上海市でサービスを開始して以降、たった14ヵ月で1日総利用回数2000万回、総登録者数1億、調達総額約9億2500万ドル(1027億円)という規模に達したといいます。
中国を中心に100以上の都市に導入し、日本は、中国、シンガポール、イギリス、イタリアに続く5ヶ国目のサービス展開となります。
私が中国から離れて一年という短い期間で、自転車シェアリングサービスが0からかなり速いスピードで中国国内で社会現象になっているのが毎日友人達がSNSにアップした写真を見ていて分かります。
しかしMobikeがこれだけ短期間で爆発的な勢いで成長し、さらに他国進出するとは思いませんでした。
その魅力はどこにあるのでしょうか?
Mobike公式サイト:https://www.mobike.com/jp/
お盆休みの帰国を機にMobikeを体験してみました。
ある晴れた午後、同じ夏休み中で暇してる弟を呼んで一緒に出かけました。
● ダウンロードしたアプリを開くと、自分の位置近くにある自転車がアイコンで表示されます。
まず登録するには携帯番号認証→支払い方法追加→デポジット支払い→チャージという順番でやっていきます。
● 日本の携帯番号で認証できました!
● 支払い方法を追加して、デポジット3000円を支払います。(日本携帯で登録していたせいか、中国銀行発行のクレジットカードでも日本円で引き落とされます)
このデポジットはいつでも返還できます。
● チャージ金額は500円~5000円の4段階から選べます。
(キャンペーン期間中にチャージすると無料乗り回数券も付いているようです。)
● チャージできました!
早速近くにあるMobikeに乗ってみましょう!
● 見かけた自転車を選び、前後2ヵ所についているQRコードのどちらかをスキャンして開錠します。
● 待ち時間約3秒。
● 開錠する時点からサービス開始です!画面はこんな感じです。
●使用時間、距離、消費カロリーまで記録されます。
ちなみに中国価格は16.7円/30minですが、日本の場合は50円/30min(キャンペーン価格、終了日未定)になります。
目的地に向かっている途中でもシェアリング自転車を利用する若者を多く見かけます。
● 目的地に到着したら、他人の利用しやすいところに秩序良く自転車を停め、手動で施錠すると今回のサービスを終了します。
● 今回の乗車詳細を確認してみますと、
距離、時間、路線など記録してくれました。
消費カロリーはあくまでも参考です(笑)
あまりにも乗り心地が良すぎて、その後も2回乗りました。
まとめ
モバイル+バイク。GPS搭載国民的なIoTシステムを体験してみた感想は下記になります:
良いと思う点
●どこでも乗り捨てOK。駅から降りて目的地まで微妙に歩きたくない距離などいろんな使い方があります。
●旅行先で交通手段がない時、街の風景を満喫したい時に使いやすい。
●車で行きづらいところもスイスイ行きます。
●見かけた自転車を乗って行っていい。既定の返還スポットがなく、好きな場所(交通の妨げにならない場所)に停めていい。
●渋滞を避けることが可能。
●ECO!二酸化炭素削減につながります。
●現在50円/30min(キャンペーン価格、終了日未定)となっています、手頃な価格だと思います。
●4年間メンテナンスフリーとするため、しっかりした車体とパンクレスタイヤを採用し、車種によってチェーンはなくシャフトドライブで後輪を動かす仕組みも取り入れています。
●車体が若干重い割に乗りやすくて長距離のライドでも疲れにくい。
●おかげで町の再発見ができました。
疑問に思う点
●各社の競合による自転車の過量投入が新たな社会問題を起こす可能性があります。
●駐車スポットが決まっていないため、自動車や歩行者の邪魔になる不当駐車がとても多い。
●アプリの言語設定が不明。操作画面は中国語がメインで、協定や説明などの文章は英語か日本語で表示する状態となっています。
注:8月21日に行われたアプリのアップデートにより、日本語に対応しました。記事内画像はアップデート前の画像です。
Mobikeは8月22日札幌市内でローンチイベントを開催しました、8月23日からサービス開始しています。Mobikeのほか、同じ中国発自転車シェアリング「ofo(オッフォ)」もソフトバンク コマース&サービスとの日本国内において協業で展開することについて基本合意したと今月発表されました。
この自転車シェアリングビジネスは中国で成功したとはいえ、日本でも同じビジネスモデルが通用するとは限りません。日本の文化や制度、法律に適したモデルをどう作っていくのかを見守っていきたいと思います。
参考:
Mobikeしよう!https://www.mobike.com/jp/