こんにちは、千本木です。
突然ですがネットワークカメラってご存知でしょうか。
ネットワーク上に設置して、パソコン等からネットワーク経由でリアルタイム映像を閲覧できたり、SDカードや録画サーバなどに録画を行えるカメラです。
特に最近ではブロードバンド化が進み、データサイズの大きな映像が苦も無く閲覧できるようになり、企業だけでなく個人にも徐々に浸透してきたように感じます。
弊社もデータセンターである以上、防犯や入退室の厳格な管理のためネッワークカメラを設置し録画をしています。
今回はそんなネットワークカメラのお話です。
ネットワークカメラのメリット
同軸ケーブルを引き回すDVR方式の監視カメラと比較するとネットワークカメラには以下のようなメリットがあります。
- 画像処理に様々なソフトウェアを使用できる
- より高度な処理を実施することができる
- 遠隔地からのモニタリングができる
最近では以下の製品のようにネットワークカメラで撮影した人の顔を判断して人物を特定するという顔認証システムも出てきています。顔認証は防犯だけでなく、人物を特定して扉を開けるなどのセキュリティ面の向上に役立てることができます。
ディープラーニング顔認証システムFacePRO|パナソニック
https://sol.panasonic.biz/security/software/asf950/
カメラの映像・録画データは大切な情報
個人識別符号
さて、上記システムのようにネットワークカメラが撮影している映像には当然のことながら人が映り込み、知っている人が映像を見れば〇〇さんだと認識することができます。
これらの映像や録画データは、映像から個人が特定できれば個人識別符号という個人情報になります。
※個人情報保護法より
(定義)
第二条 この法律において「個人情報」とは、生存する個人に関する情報であって、次の各号のいずれかに該当するものをいう。
- 当該情報に含まれる氏名、生年月日その他の記述等(文書、図画若しくは電磁的記録(電磁的方式(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式をいう。次項第二号において同じ。)で作られる記録をいう。第十八条第二項において同じ。)に記載され、若しくは記録され、又は音声、動作その他の方法を用いて表された一切の事項(個人識別符号を除く。)をいう。以下同じ。)により特定の個人を識別することができるもの(他の情報と容易に照合することができ、それにより特定の個人を識別することができることとなるものを含む。)
- 個人識別符号が含まれるもの
2 この法律において「個人識別符号」とは、次の各号のいずれかに該当する文字、番号、記号その他の符号のうち、政令で定めるものをいう。
- 特定の個人の身体の一部の特徴を電子計算機の用に供するために変換した文字、番号、記号その他の符号であって、当該特定の個人を識別することができるもの
- 個人に提供される役務の利用若しくは個人に販売される商品の購入に関し割り当てられ、又は個人に発行されるカードその他の書類に記載され、若しくは電磁的方式により記録された文字、番号、記号その他の符号であって、その利用者若しくは購入者又は発行を受ける者ごとに異なるものとなるように割り当てられ、又は記載され、若しくは記録されることにより、特定の利用者若しくは購入者又は発行を受ける者を識別することができるもの
最近のカメラは高画質高精細を謳う製品が多く、映像から顔の認識も容易にできるため、カメラの映像・録画データ=個人情報と思って良いと思います。
利用目的を通知しよう
カメラの映像・録画データが個人情報ということになると、設置している団体はあらかじめ利用目的を対象となる本人に通知、または公表しなければなりません。
※個人情報保護法より
(利用目的の特定)
第十八条 個人情報取扱事業者は、個人情報を取得した場合は、あらかじめその利用目的を公表している場合を除き、速やかに、その利用目的を、本人に通知し、又は公表しなければならない。
ショッピングモールなどに行くと「モール内の安全と防犯のため常にカメラで録画・監視をしています。ご理解とご協力をお願いいたします。」などという掲示を見ることがありますが、これは上記の理由からです。
会社内にカメラを設置している場合には、従業員に周知したうえで、お越しいただくお客様に対しても何らかの方法でカメラで録画していることと、利用目的の通知が必要になります。
録画データの安全管理措置や従業員監督も必要
ネットワークカメラを設置している場合、大抵録画をしていることが多いはずです。
先ほど述べた通り、カメラの映像や録画データが個人情報であるからには、ネットワークカメラはもちろんのこと、録画データを保持しているサーバに対しても、安全管理措置が必要になります。
※個人情報保護法より
(安全管理措置)
第二十条 個人情報取扱事業者は、その取り扱う個人データの漏えい、滅失又はき損の防止その他の個人データの安全管理のために必要かつ適切な措置を講じなければならない。
(従業者の監督)
第二十一条 個人情報取扱事業者は、その従業者に個人データを取り扱わせるに当たっては、当該個人データの安全管理が図られるよう、当該従業者に対する必要かつ適切な監督を行わなければならない。
例えば録画サーバは、ウィルス対策や不正アクセス対策はもちろんのこと、鍵付きのラックに入れるとか、入退室管理ができる部屋に設置するということが安全管理措置に繋がります。
特にネットワークカメラの場合はパソコンやスマートフォンを使ってどこからでもアクセスができますので、アクセス制限をかけるということも必要でしょう。
また、従業員に適切な監督が必要なため従業員教育などの取り組みも重要になってきます。
ネットワークカメラの設置は是非弊社まで!
こうして個人情報保護の観点から見ていくとネットワークカメラの設置って敷居が高そうに感じませんか。
弊社ではネットワークカメラの設置や適切なセキュリティ設定はもちろんのこと、情報セキュリティマネジメントシステムISO27001を取得運用している実績から、適切な安全管理措置や個人情報保護にまつわるアドバイスをさせて頂いております。
ネットワークカメラの設置は是非弊社にお任せください!