当サイトのGoogle Search Console(以下サーチコンソール)で以前から気になっていたのですが、海外サイトからの外部リンク(バックリンク)が多いように感じていました。
少し調べた限りでは「Googleは有効なリンクかそうでないかは判別できているので問題は無い」という感じで放置していたのですが、今回は対策を行う必要があるかどうかしっかりと調査してみたいと思います。
現状の当サイトの外部リンク状況
サーチコンソール内の左メニュー「リンク」から「上位のリンク元サイト」の「詳細」をクリックしますと外部リンク一覧が表示されます。
当サイトの外部リンク数は「17,593」となっており、上位のリンク元サイトのほとんどは見慣れない海外のドメインとなっています。
Google Search Consoleのヘルプでしらべてみる
ヘルプから検索したところ「バックリンクを否認する」というページがありましたので内容を確認します。
「Google Search Consoleのヘルプ」
バックリンクを否認する
有料リンクやその他のリンク プログラムが品質に関するガイドラインに違反していることが原因で、自分のサイトへの不自然なリンクに対して手動による対策が適用された場合、または手動による対策が適用されそうだと思われる場合は、他のサイトからの不自然なリンクを削除してください。リンクを削除できない場合は、自分のウェブサイトへのリンクを否認する必要があります。
Google では、第三者のサイトでの操作がウェブサイトに影響を及ぼすことがないよう、細心の注意を払って取り組んでいます。しかし、場合によっては、ページやサイトについての Google の評価に参照リンクが影響を与えることがあります。たとえば、ご自身やご利用の検索エンジン最適化業者(SEO)が、有料リンクや品質に関するガイドラインに違反した他のリンク プログラムにより、サイトへの不適切なリンクを作成している場合があります。まず、ウェブからスパム性のリンクや品質の低いリンクをできる限り削除することをおすすめします。
要約すると、
「Googleは自然なリンクとガイドラインに違反した不自然なリンクを判断して評価しているので大丈夫のはずだが、場合によってはガイドラインに違反したリンクプログラムによって評価に影響が出ることもある。その場合はリンクを削除しましょう。」
といったところでしょうか。
手順 0: 必要性を判断する
ほとんどの場合、Google では詳しい情報を提供されなくても、どのリンクが信頼できるものかを評価することができます。そのため、ほとんどのサイトではこのツールを使う必要はありません。
次の場合にのみ、バックリンクを否認する必要があります。
1.自分のサイトへのスパムリンク、人為的リンク、品質が低いリンクが数多くある場合。さらに
2.自分のサイトでそのリンクが手動による対策の原因となっている、またはそのおそれがある場合。
こちらは、
「ほとんどの場合・サイトでは報告しなくても信頼できるリンクかどうか判断できているのでツールを使う必要はない。」
「自サイトへのスパムリンクが多い、それが原因で影響が出ている、影響が出ている可能性がある場合はツールを使ってバックリンクを否認する必要がある。」
といった内容になります。
ほとんどのサイトでは何かする必要はない
上記内容から、ほとんどのサイトでは対策を行わなくてもGoogleが自動で判別して、有効なリンクを評価し不自然なリンクは影響なしとなることがわかりますので、基本的には放置しておいても大丈夫だと思います。
それでも調査する
「基本的に放置」で大丈夫なはずですが、Googleの説明のなかで引っかかる部分があります。それは、
『自分のサイトへのスパムリンク、人為的リンク、品質が低いリンクが数多くある場合。』
当社がサポートさせて頂いているどのサイトよりも明らかに海外からの不自然なリンクが多すぎる気がします。
したがって、今回はこの海外からのリンクがスパムリンク、品質が低いリンク(=無関係なリンク)なのかを調査して、必要であればバックリンクの否認を行ってみたいと思います。
リンク元にアクセスしてはいけない!
不自然なリンクを判断するには実際にアクセスしてみるのが簡単ですが、マルウェアやウィルスに感染してしまうリファラースパム(アクセス解析を見ている人向けのスパム)の危険性を考慮する必要があります。直接アクセスすることはやめましょう。
ご丁寧にサーチコンソールでは簡単にリンク元を確認できるようにリンクが貼られていますが信用できません。
今回、私は海外のリンク元サイトを一度も直接アクセスすることなく調査していきたいと思います。
安全なサイトかどうか確認するサービス
「URL調査」などとWebで検索すると様々なサービスがヒットし、安全なサイトかどうが確認するサービスがたくさん出てきます。
そのサービスが代わりにサイトへアクセスしキャプチャーをとってくれるものであったり、大手のウィルス対策ソフトメーカーが提供しているサービスもあります。
それらを使って調査を行います。
確認の結果
いくつかの海外リンク元を確認しましたが、スパムやウィルス、マルウェア、フィッシングサイトなどの危険はなさそうです。危険性はないのでサーチコンソールはリストとして表示しているのかもしれません。
考察
確認の結果、海外リンク元は悪質なリンクでは無いと判断しますが、有効なリンクかと言われるとどのサイトも適当にリンクを貼っているようなものに見え、Googleの言う『品質が低いリンク』に該当すると思われます。
1つの海外リンク元から当サイトへ意味のなさそうな『品質が低いリンク』が14,00以上も貼られている不自然な状態と言えます。明らかにおかしいのでGoogleも当サイトへの影響を無視していると思われますが、あえてここは『バックリンクの否認』を行う事とします。
バックリンクの否認手続きを行う
サーチコンソールのヘルプの『バックリンクを否認する』の手順に則って手続きを行います。
手順 1: 否認するリンクのリストを作成する
UTF-8のテキストファイル形式でファイルをアップロードするのが簡単そうです。
リンクが貼られているページ単位でリスト化することもできますが、ドメイン丸ごとも可能のようですので今回は後者で行います。
例にならってテキストファイルを作成しました。
手順 2: リストをアップロードする
手順の通りにリンクの否認ツールのページへアクセスし、作成したリストをアップロードします。
アップロード直後のサーチコンソールに何も変化はありませんでしたが、サーチコンソールと紐付けているGoogleアカウントへ否認ファイルを更新したとのメールが届きました。
手続き後に反映されるまで数週間かかるようです。
まとめと今後
ライバルサイトへ低品質なリンクを大量に貼り付けて検索順位を落とす「ネガティブSEO対策」は、Google側の対応により無効となったと思いますが、ヘルプの文章からも完全ではないような印象を受けます。
そのためのツールだと思いますので今回は積極的に活用し、以前から気になっていた多すぎる海外サイトからのリンクの対応策について調査し手続きまで行ってみました。
今後、どのような変化があるか様子をみたいと思います。