東日本大震災で被災された方へ
大切な人をなくされた方、住む場所・仕事を失ってしまった方、怪我や後遺症に今現在も苦しんでいる方も多数いらっしゃることと思います。
東日本大震災で被災された方へ心よりお見舞いを申し上げます。
被災していない私の体験談など、皆さまの体験したことに比べたらとても些細なことです。
ご気分を害される方もいらっしゃると思いますが、何卒ご容赦くださいますようお願い申し上げます。
はじめに
東日本大震災から10年が経ちました。
被災地の当時の状況や現在はテレビ等で報道されているので忘れることはありません。
私の住む群馬はそれほど被害が大きかったわけではなかったため「当時の自分はどうだったか」はだいぶ薄れてしまっています。
これを機に当時を思い返すとともに、災害に対する意識を改めて考え直してみたいと思います。
地震の時どこで何をしていたか
2011年3月11日金曜は、自動車で1時間ほどのお客様へPCの納品・設定で訪問していました。
当時のグループウェアのスケジュールの履歴をみると13:00納品訪問となっていました。納品作業中に地震が来たことを覚えています。。
大きな縦揺れと横揺れがしばらく続き、お客様の社屋でも物が倒れたりガラス製品が割れたりしていました。
その後、テレビで状況を確認していたお客様から「津波で大変なことになっている」と呼ばれて中継を一緒に観た記憶があります。
直後はどうだったか
- 電話が繋がらない
- 当日の仕事を継続する
- 停電で信号が止まり大渋滞
- 会社・社員は無事
テレビ中継を観て「これは大変だ」と思い会社や社員へ電話連絡をしようとしましたが、携帯が繋がらず連絡が取れなかったのを覚えています。
ネットは繋がっていたのでメールで会社へ連絡入れたと思います。「TwitterなどのSNSで連絡が取れた」といった話題になったのもこの時だったでしょうか。
「会社、家族の安否確認ができない今、自分がやるべきことは何だろう?PCのセットアップだ!納品を済ませて会社へ戻ろう!」と設定を続けた記憶があります。
今思うと当時の判断が正しかったのか疑問です。一刻も早く会社に戻り安否確認やお客様への連絡などを行うべきだったかもと思う一方で、慌てて帰ると信号が止まっていた要因で事故を起こしてしまっていたかもしれません。
設定も終わり会社へ向かい始めたのが夕方16時前後だったと思います。道路沿いの家屋の瓦が崩れているのを明るい時間に観た覚えがあります。
片側2車線の比較的大きな通りを帰りましたが、信号が止まっていて大渋滞しており、会社に戻れたのは20時頃だったと思います。会社では社員も社内のデータセンターも被害なしで無事でした。
当時のスケジュールでは、翌12日には地震によって社内サーバの障害が出てしまったお客様へ、緊急でサポート訪問していたようです。
10年前のスケジュールをさくっと確認できるグループウェアは便利ですね。
自宅は大変な事になっていた
- 家族全員無事
- CDラック、テレビラック、本棚が倒れてメチャメチャ
- タンスは転倒防止で倒れていなかった
- 停電したままですごく寒い一夜を過ごす
幸い家族に怪我はなく全員無事だったのですが、自宅は停電したままで、2階の自室はラックや本棚が倒れメチャメチャになっていました。タンスは転倒防止措置を行っていたため倒れていませんでした。CDはケースが割れたりして全部捨てた記憶があります。
就寝中にこの地震が来ていたら怪我をしていたかもしれません。
当日の夜はお風呂も暖房も使えずノートPCに残っていたバッテリーでスマホを充電してネットを観ていました。
地震後の数週間
- 食品には困らなかった
- ガソリンがない
- 意外と仕事は予定通り進む
- 輪番停電(計画停電)
スーパーやコンビニはすぐ商品が戻り苦労する事はなかったのですが、ガソリンスタンドが長蛇の列でとにかくガソリンがなく両親の車を借りて出社していたこともありました。2週間~1ヶ月ほど続いたと思います。その後もずっとガソリン価格は高かった印象です。
多くの企業様では輪番停電(計画停電)により業務に支障が出る事がありましたが、当時の私のスケジュールでは淡々と通常業務を行っていたようです。自宅では輪番停電は昼間だけだったでしょうか。あまり苦労した記憶はありません。
地震の教訓から私個人の災害対策
- 安否確認、連絡手段
- デマや煽動に注意
- 転倒防止措置
- 防災意識
最近はITの技術も進歩し10年前は一部の人が使用していたスマホも一般的になっていますので、連絡手段はかなり増えたと考えて良いでしょう。
ですが、当時に比べインターネット回線が混雑しているように感じますので一時的に「ネットが繋がらない」「電話(スマホ)が繋がらない」状況になる可能性は高いと思います。このあたりは5Gの普及で改善するでしょうか?
また、最近は個人が情報発信できる機会も増えていますので、様々な情報が発信・拡散される事が考えられます。正しい情報を見極める事が重要となりそうです。
私の自宅は転倒防止措置によって被害が少なく抑えられました。夜は足元がよく見えず怪我をすることもありますので転倒防止の対策はやっておいた方が良いですね。
その後自宅の建て替えを行っているのですが、就寝中の地震のケースも考え自室はデスクより高い家具は置かないようにして、衣類はタンスではなくクローゼットにしまうようにしました。
オール電化なので停電で何もできなくなるのが心配です。何も対策できていません。
その他に個人的に行っている対策は
・自室に靴を置いておく
・寝るときはスマホを充電する
・食品は即席のものを常備する
・お茶等のペットボトル飲料を定期的にまとめ買いする
・ガソリンは週末で半分を下回っていたら満タンにする
といった心がけを継続しています。
昨今災害時(特に停電)に電子決済が使えず物が買えないといった事もあるようですので、ある程度の現金は必要かなと思います。
企業における災害対策
- 重要データのバックアップ(クラウドバックアップ)
- 就労環境の整備(テレワーク・リモートワーク)
- 災害時安否確認サービス
急に商売っ気のある内容になってしまいますが、
・PCやサーバーのデータのバックアップを自社内ではなくクラウドに保存し情報の損失を防ぐ。
・昨今の情勢で整えた事と思いますが、テレワークやリモートワーク環境をいつでも使えるように。
・セコムやALSOKなどが提供している「安否確認サービス」を使用する。
といった対策は行う必要があると考えます。
「まだ導入していない」「検討中である」といった企業様はお気軽に弊社へご相談頂ければと思います。
最後に
今回は10年前に実際に私が体験したことを書き綴ってみました。
テレビメディアの報道映像などの記録も記憶の風化の防止に役立っていますし、私個人の記憶・教訓も風化させてはいけません。窮地に立たされたときに慌てず、自分の命、大切な人を守れるよう日々備えていければと思います。