前回のブログ（【ChatGPT】アクセスレポートをAIで分析【Groweb！】）でChatGPTを利用してWebアクセス解析・分析レポート　Groweb！のアクセスレポートを分析する記事を投稿しました。

今回は、実際にChatGPTによるアクセスレポートの分析をもとに、弊社のサービスサイトである『WideNet クラウドバックアップ』のサイトについて改善点を提示してもらい改修をかけてみたいと思います。

Webアクセス解析・分析レポート『Groweb!（グローブ）』レポート分析の有効な使い方についてご提案できればと思います。

ネディアはWebアクセス解析・分析レポート『Groweb!（グローブ）』の取扱代理店となっております。この記事によって、ご興味を持ちましたら弊社までお問い合わせくださいますようお願いいたします。

GA4対応のWebアクセス解析・分析レポート
『Groweb!（グローブ）』
月額利用料　10,000円/月（税抜）

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SEO対策前の『WideNet クラウドバックアップ』サイト

ブログ記事の公開時には改修をかけてしまったあとになりますので、キャプチャー画像でのご紹介となります。

サービス開始より大変ご好評をいただいておりましたので、2024年6月に独自ドメインを取得し、専用のサービスサイトとしてリニューアルいたしました。
デザインについては旧サイトをそのまま持ってきており、新規ドメインということもありサイトSEO対策も十分ではない状況となります。
Groweb！レポートの内容をお見せすることはできませんが、アクセス数や訪問キーワードの順位などはまだまだの状況となっております。

ChatGPTにレポートPDFと分析指示

まずは、Groweb！のレポートPDFをChatGPTにアップしまして、アクセスアップの施策について指示を出してみます。

指示内容

こちら、弊社のサービスサイトのアクセス解析になります。
アクセスアップ、問い合わせアップのための施策をお願いいたします。

回答内容（抜粋）

1. SEO（検索エンジン最適化）の改善

ターゲットキーワードの最適化：
現在、表示回数の多いキーワードに対して訪問数が少ない状況が見られます。特に「クラウドバックアップ」「cloud backup」などのキーワードで訪問率が低いため、メタタグ、タイトル、コンテンツの最適化を行い、これらのキーワードに合わせたページを強化しましょう。

内部リンクの改善：
訪問者がサイト内をスムーズに移動できるように、関連するページへの内部リンクを増やし、ユーザーの離脱率を減らすことを目指します。

コンテンツの改善：
ターゲットユーザーが求めている情報を提供する記事やブログ投稿を増やし、検索エンジンでの評価を上げるよう努めましょう。

具体的な指示

指摘内容がざっくりとしているため、具体的な改善策を提示してもらいます。

指示内容

改善するべきページの提示と改善方法をお願いします。

回答内容（問い合わせページ抜粋）

1. /contact-us/（お問合せページ）

課題:
訪問者数は少ないものの、直帰率が高く、エンゲージメント率が低いです。問い合わせ数が増加していない原因の一つと考えられます。

改善方法:
フォームの簡略化: 入力項目を減らし、訪問者が問い合わせをしやすくする。
CTAの強化: 「お問い合わせはこちら」などの目立つCTAを配置し、クリックしやすくします。
信頼性の強化: ページに顧客の声やFAQを掲載し、信頼感を高めます。

問い合わせページ考察

フォームの簡略化で入力項目を減らし、とあります。改修前のフォームでは「姓」「名」で項目が別れていたり、フリガナが必須であったり、お問い合わせ種別など項目が多いかもしれません。
可能な限り項目数を減らす方向で改修をかけてみたいと思います。
また、CTA（行動喚起）の強化とありますので、サイト全体的に問い合わせフォームへの誘導を増やしてみたいと思います。

回答内容（価格ページ抜粋）

2. /price/（価格ページ）

課題:
比較的訪問数が多いものの、直帰率が高いです。価格情報を見た後に他のページへ移動せずに離脱するケースが多いと考えられます。

改善方法:
価格の明確化と透明性: パッケージやプランの詳細をわかりやすく表示し、訪問者にとって見やすく整理します。
FAQの追加: よくある質問を価格ページに追加し、訪問者が疑問を解消できるようにします。
無料トライアルやデモの案内: 価格ページで無料トライアルやデモを強調し、ユーザーが次のステップに進むよう促す。

価格ページ考察

訪問数が多いわりに直帰率が高いとのことですので、改善方法にある「無料トライアルやデモの案内」や、FAQページ、問い合わせフォームへの誘導を意識して改善をしてみたいと思います。

ChatGPTへ別のアプローチを行う

肝心なトップページやページ全体についての改善指示が不足しているので、そのあたりも改善案を聞いてみたいと思います。

ターゲットと需要の明確化

クラウドバックアップの導入実績や傾向から、以下のように改めて指示を出してみます。

指示内容

当サイトのターゲットは「法人」となっています。
すでに導入されているお客様は、クライアントPCよりも社内のファイルサーバーなどサーバーのバックアップの方が引き合いが多いので
その方向で需要があると考えます。
どのようなサイト改善を行えばよいでしょうか？

回答内容（抜粋）

1. コンテンツのリニューアル

サーバーバックアップの重要性を強調：
トップページや主要なランディングページで、「法人向けサーバーバックアップの重要性」や「サーバーバックアップのメリット」を強調したメッセージを追加します。クライアントPCのバックアップよりも、企業が最も関心を持つサーバーやデータセンターのバックアップに焦点を当てましょう。

導入事例の追加：
法人向けの導入事例や成功事例を具体的に紹介し、サーバーバックアップの効果や利点を分かりやすく示します。特に、同業種や規模の似た企業の事例を掲載すると効果的です。

2. ターゲットキーワードの最適化

キーワード戦略の見直し：
SEO戦略を法人向けサーバーバックアップに最適化し、「サーバーバックアップ」「法人向けデータ保護」「企業向けクラウドバックアップ」などのキーワードを中心にしたコンテンツを強化します。現在のレポートでは、PCバックアップ関連のキーワードで表示されていますが、サーバーや法人向けに特化したキーワードも追加する必要があります。

技術的な詳細を含めたコンテンツの拡充：
法人のIT担当者が関心を持つ、バックアップ方式（フルバックアップ、差分バックアップ、増分バックアップ）やデータ暗号化、データレプリケーションなど、技術的な情報を提供し、専門性の高さをアピールします。

回答をもとにサイト全体の方向性を見直す

回答の中でいくつか改善のヒントとなるものがありました。
「法人向けサーバーバックアップの重要性」や「サーバーバックアップのメリット」を強調したメッセージを追加
「サーバーバックアップ」「法人向けデータ保護」「企業向けクラウドバックアップ」などのキーワードを中心にしたコンテンツを強化
こちらの内容をもとに、サイト内の文章をキーワードを盛り込んだ形で見直しをかけてみたいと思います。

トップページも改善する方向で改めて指示をだしてみる

指示内容

https://cloud-backup.jp/
こちらがサイトとなります。
これまでご提案いただいた内容を踏まえ、
まずはトップページと問い合わせページ、価格ページの改善を行いたいと思います。
具体的にそれぞれどのような改修を行えばよいでしょうか？

回答内容

1. トップページの改善

目的:
法人ユーザー向けに、サーバーバックアップの強みを分かりやすくアピールし、直帰率を減らしてコンバージョンにつなげる。

ヒーローセクションの改修
メッセージの強化: 「法人向けデータ保護・サーバーバックアップソリューション」という具体的な価値を伝えるメッセージに変更。例：「企業の重要なデータを安全に保護するサーバーバックアップソリューション」といった文言を使用。
CTAボタンの配置: 「デモを依頼」「無料トライアル開始」などのCTAを目立つ位置に配置し、法人ユーザーが次のステップに進みやすくします。

サーバーバックアップの強みを明確に
法人向けの具体的なメリットをリスト化: 「データ暗号化」「自動バックアップ」「災害復旧対応」など、企業にとって重要な機能をリスト形式で強調。
導入事例や顧客の声の表示: 実際にサーバーバックアップを導入した企業の事例や満足度の高い顧客の声を掲載し、信頼性を高める。

技術的な詳細を簡潔に説明
ビジュアルエレメントの活用: サーバーバックアップの仕組みを図解やアイコンを使って分かりやすく説明し、視覚的に情報を伝えます。
法人向けのサポート体制の強調: 専任の法人サポートや、導入支援の体制が整っていることをアピールすることで、信頼感を醸成します。

2. お問い合わせページの改善

目的:
問い合わせを増やすために、フォームの使いやすさを向上し、法人ユーザーが躊躇せずに問い合わせを行えるようにする。

フォームの最適化
入力項目の簡略化: 最小限の情報だけを要求し、「名前」「メールアドレス」「会社名」「メッセージ」など、必須項目だけに絞る。これにより、入力のハードルを下げ、コンバージョン率を上げます。
プルダウンメニューの追加: 企業規模や業種などを選択できるプルダウンメニューを追加し、問い合わせ内容をより具体化できるようにする。

信頼性を高める要素の追加
セキュリティ強調: お問い合わせ情報が安全に保護されていることを示すために、SSL証明書やデータ保護ポリシーの説明を追加。
問い合わせ後の対応説明: 問い合わせ後にどのようなプロセスが進むのかを説明し、ユーザーの不安を取り除く工夫を行います。

コンバージョンを促すエレメント
強力なCTAの配置: ページの上部と下部に「今すぐ問い合わせ」などのCTAボタンを配置し、問い合わせを促すデザインにします。
ライブチャットの導入: リアルタイムで質問に答えられるチャット機能を追加し、即座に疑問を解決できるようにする。

3. 価格ページの改善

目的:
法人ユーザーが理解しやすい形で価格情報を提供し、無料トライアルやデモ申し込みへ誘導する。

料金プランの明確化
サーバーバックアップに特化した料金プランを表示: 法人向けに最適なプランを強調し、具体的な価格帯とサービス内容を分かりやすく比較表で表示する。
カスタマイズ可能なプランを提案: 特に大規模な企業に対しては、ニーズに合わせてカスタマイズ可能なプランを提供することで、柔軟性をアピールします。

料金に対する価値の説明
費用対効果の説明: 各プランが企業にとってどのような価値を提供するのかを、具体的な数値や事例を用いて説明します。例：「月額○円でデータの安全を確保」など。
無料トライアルやデモの案内を強化: 「今すぐ無料トライアルを開始」「デモをリクエスト」などのCTAを目立たせ、法人がまずは試してみるアプローチを取りやすくします。

FAQの追加
法人向けのよくある質問を掲載し、価格に関する疑問や不安を解消できるようにします。具体的には「どのようなバックアップ方法が選べるのか」「データの暗号化方法は？」などの質問を含めます。

サイト改善内容のまとめ

Groweb！PDFレポートの提示から、4回の質問でこれだけの改善点を得ることができました。
改善点の中からすぐにでも適用できる改善点を実際に進めてみたいと思います。

進めるにあたり、今までの改善点から実施する改善点を箇条書きで洗い出してみます。

・トップページほか全体的にターゲットの明確化施策（法人向け、サーバーのバックアップの必要性、セキュリティの安全性についてテキストの見直し）
・問い合わせフォームの項目を最小限化と他のページからの誘導を意識
・価格ページから問い合わせフォーム、試用版申込み、FAQへの誘導を意識

サイト改修を実施

実際にWideNet クラウドバックアップサイトにSEO対策を実施します。

ページタイトル・キーワード・ディスクリプション

指示内容

改善案を実施したいと思います。
まずは、トップページのタイトル、キーワード、ディスクリプションを設定したいと思います。
それぞれ3つずつ候補をお願いします。

回答内容

1. タイトル候補

法人向けサーバーバックアップ | クラウドで安全なデータ保護ソリューション
法人向けとサーバーバックアップのキーワードを前面に出し、データ保護の強みを強調しています。

企業データを守るサーバーバックアップ | 高信頼クラウドソリューション
企業データ保護を目的とし、信頼性の高いクラウドソリューションであることを伝えています。

クラウドバックアップサービス | 法人専用サーバー保護ソリューション
法人専用であることを明確にし、クラウドバックアップの強みをアピールしています。

2. キーワード候補

法人向けサーバーバックアップ, クラウドデータ保護, 企業向け災害復旧
法人や企業をターゲットにしたバックアップや災害復旧を重視したキーワード設定。

サーバー保護クラウドソリューション, 企業データバックアップ, 安全なデータ保存
法人のデータ保護ニーズに対応するための包括的なキーワード。

企業用クラウドバックアップ, データセキュリティ, 法人向けITソリューション
クラウドバックアップの企業用途を強調し、ITソリューションという広範なニーズにも対応。

3. ディスクリプション候補

法人向けに最適なサーバーバックアップサービス。クラウドでのデータ保護と災害復旧対応で、企業の情報資産を安全に守ります。
法人向けサービスであることと、データ保護・災害復旧に対応している点を強調しています。

高信頼のクラウドバックアップソリューションで、企業の重要データを安全に管理。法人専用のサポート体制で安心のデータ保護を提供します。
高信頼と法人専用サポートを打ち出し、安心感を伝える内容。

企業データのクラウドバックアップなら当社にお任せください。サーバー保護や災害時のデータ復旧に対応する法人向けソリューションです。
企業データの保護と災害復旧対応に焦点を当て、法人顧客を意識した内容。

回答内容からそれぞれを考える

タイトル：
WideNetのクラウドバックアップ | 法人向けPC・サーバーのクラウドバックアップ

キーワード
法人向けサーバーバックアップ, 法人向けPCバックアップ, クラウドデータ保護, 企業向けデータ災害復旧, PC・サーバーデータ保護クラウドソリューション, 企業データクラウドバックアップ, 安全なデータ保存, BCP（事業継続計画）, ランサムウェア対策, ディザスタリカバリー（災害からの復旧）

ディスクリプション：
WideNetのクラウドバックアップは、ランサムウェア対策のクラウドバックアップソリューションで、企業のサーバーやPCの重要データを遠隔地に安全に管理。法人専用のサポート体制で安心のデータ保護を提供します。

回答を参考にして、このように設定しました。
ページタイトルではサービス名（WideNetのクラウドバックアップ）が無いのでそちらを盛り込み、
キーワードとディスクリプションは、サーバー重視と提示してあるのですが、PCも対象ですのでそちらも盛り込みました。

トップページのキャッチコピーの見直し

指示内容

現在のキャッチコピーは以下になります。
SEOを考慮してどのようにしたら良いでしょうか？
—
「ITシステムの損壊や事故」は業務停止に至ります。
インターネットに繋がれば御社のデータ守ります！
災害、故障、データ消去時の復元に、簡単設置、迅速復旧、安心コストの
WideNetのクラウドバックアップ
—

回答内容

現在のキャッチコピーを法人向けのサーバーバックアップに特化し、SEO効果を高めるために、以下のように改善案を提案します。企業のIT担当者や意思決定者に訴求しやすい内容とし、キーワードを自然に盛り込みました。

改善案1

「サーバー障害やデータ消失のリスクを最小限に。法人向けクラウドバックアップで業務停止を防ぎます」

ポイント: 「法人向け」「クラウドバックアップ」「サーバー障害」というキーワードを強調し、業務停止のリスクを防ぐメリットを訴求。

改善案2

「サーバーデータの消失を防ぎ、迅速な復旧を実現。法人企業に特化したWideNetのクラウドバックアップ」

ポイント: 法人企業をターゲットにした具体的な効果（データ消失防止と迅速復旧）を伝えつつ、ブランド名を強調。

改善案3

「災害・サーバー故障から企業データを守る。法人向けに設計された高信頼クラウドバックアップ」

ポイント: 「法人向け」「災害」「サーバー故障」などのキーワードを盛り込み、データ保護の重要性をアピール。

回答内容を調整して決定

企業のPCやサーバーのデータ消失を防ぎ、
迅速な復旧で業務停止を最小限に。
法人企業に特化したサポート体制、
ディザスタリカバリー、BCP、ランサムウェア対策の
WideNetのクラウドバックアップ

トップページのその他の文章の見直し

指示内容

以下の文章もSEO対策文章へ変更をお願いします。
—
WideNetのクラウドバックアップとは？
完全クラウド型バックアップサービスです。
クラウド型バックアップなので、機器購入などの初期費用がいらず、
一元管理によって手間を削減し、運用コストや工数を抑えての災害対策などを実現します。
—

回答内容

以下のように、法人向けのサーバーバックアップに特化し、SEOを考慮した文章に変更しました。キーワードを盛り込みつつ、法人ユーザーにとってのメリットが伝わりやすい構成にしています。

改善案

WideNetのクラウドバックアップとは？
法人向けの完全クラウド型サーバーバックアップソリューションです。
クラウド型のため、初期費用ゼロでサーバーやデータのバックアップが可能。
すべてのデータを一元管理し、運用コストや手間を大幅に削減します。
さらに、災害対策やサーバー障害時の迅速なデータ復旧を実現し、企業の業務継続を強力にサポートします。

回答内容から以下に設定

WideNetのクラウドバックアップとは？
法人向けの完全クラウド型PC・サーバーバックアップソリューションです。
クラウド型のため、機器購入などの初期費用ゼロでPCやサーバーのデータバックアップが可能。
すべてのデータを一元管理し、運用コストや手間を大幅に削減します。
さらに、災害対策やサーバー障害時の迅速なデータ復旧を実現し、企業の業務継続を強力にサポートします。

初期設定代行サービスで設定する場合、初期費用ゼロではないので文章を修正しました。

その他の改修

サブページを含めた全体的なページタイトル、ディスクリプション、テキスト表現について最適化を行いました。また、試用版申込み、よくある質問への誘導ボタンを価格・プランページに追加しました。問い合わせフォームについては項目を最小限にしました。

バックアップの仕組みページ　リンク追加

価格ページ　リンク追加

問い合わせフォーム　項目を最小限に

SEO対策後のサイト

デザインとしては大きく変わっていませんが、ページタイトルやディスクリプションの最適化、掲載文章の最適化に加え、誘導ボタンの追加などを行っています。
問い合わせフォームも項目を最小限にしました。

SEO対策の効果測定

今回実施したSEO対策の効果測定については、改めてGroweb!レポートを確認してみたいと思います。
随時レポートを確認して、引き続きテキストやコンテンツの追加を行っていきますので、進展がありましたらまたご紹介できればと思います。

最後に

Webアクセス解析・分析レポート『Groweb!（グローブ）』のレポートがあれば、AIを使ってここまでサイト改善点を引き出すことができます。

改善点を実施するにはサイト制作の技術が必要となりますが、新規顧客の獲得に、より良いサイト制作に『Groweb!（グローブ）』のレポートが役立ちます。

もっとサイトを有効活用したい方・企業様は『Groweb!（グローブ）』レポートをご検討くださいますようお願いいたします。

ネディアはWebアクセス解析・分析レポート『Groweb!（グローブ）』の取扱代理店となっております。この記事によって、ご興味を持ちましたら弊社までお問い合わせくださいますようお願いいたします。

GA4対応のWebアクセス解析・分析レポート
『Groweb!（グローブ）』
月額利用料　10,000円/月（税抜）

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皆様こんにちは、ネットワーク事業部の生方と申します。

今回は、AWSのサービスに関するお話となります。
通常Webサイトを公開する場合には、Webサーバを構築してコンテンツデータを載せるという形になります。AWSでサーバ構築する際はEC2やLightsailで「Apache」や「Nginx」を利用するのが一般的ですが、それ以外の方法でもWebサイトを公開することが可能です。
そのひとつの方法として、ストレージサービスである「Amazon S3」やCDNの「Amazon CloudFront」を利用した静的Webサイトの公開手順をご紹介したいと思います。

S3・CloudFrontによる静的ウェブサイトホスティングの概要

今回の構成では、Webサイトのページや画像などのコンテンツファイルはS3へアップロードし、その前段にCloudFrontを挟みます。CloudFrontのキャッシュサーバとしての機能により、ユーザへレスポンスを返す仕組みです。
加えて、httpsによる通信を可能にするために、ACM（AWS Certificate Manager）で発行したSSL証明書をCloudFrontに適用します。

静的ウェブサイトホスティングのメリット

サーバレスでメンテナンス不要

EC2やLightSailといったサービスでWebサイトを公開する場合、最初のサーバ環境構築に時間がかかったり、不定期に発生するAWS側のメンテナンスによるダウンタイムが発生したりなど管理の手間が発生します。
ですが、S3とCloudFrontによるホスティングの場合はサーバレスでサイト公開が可能なため、このような面倒な環境構築やメンテナンスの手間無く利用することが可能です。

コスト効率に優れる

EC2やLightSailの場合は、サーバ自体が稼働している時間によって課金される仕様となっています。アクセスの多寡にかかわらず、サーバが稼働している限りは料金が発生してしまいます。
一方でS3とCloudFrontによるホスティングの場合、主に課金対象となるのはS3のデータ保存量とCloudFrontのデータ転送量となります。
おおよそですが、S3の利用料は0.025ドル/GB、CloudFrontのデータ転送料金は0.114ドル/GBとなっていますので、よほど大規模なサイトでない限りは安価にサイト公開できるのではないでしょうか。※1
また今回はhttpsによるサイト公開もしますが、有料のSSL証明書を使わずにACM（AWS Certificate Manager）を使用しますので、これもコストを押さえられる要因となります。

※1　2024年9月現在、アジアパシフィック（東京）リージョン基準の価格
Amazon S3 の料金、Amazon CloudFront の料金

パフォーマンス、セキュリティの向上

S3は年間99.99%とされる高い可用性がメリットとされるサービスとなっており、さらにCloudFrontの機能によって複数のエッジサーバにデータをキャッシュすることで安定したコンテンツの配信が可能になります。
またCloudFrontにはオプションとしてWAFの機能も備えられており、セキュリティ面でも優れた環境を構築することが可能です。

静的ウェブサイトホスティングの手順

S3バケットを作成する

コンテンツデータを保存するためのS3バケットを準備します。

Amazon S3 > バケット > バケットを作成

• バケットタイプ：汎用
• バケット名：［任意のバケット名］
• オブジェクト所有者：ACL 無効 (推奨)
• パブリックアクセスをすべてブロック：解除

アクセス許可のパケットポリシーを編集します。

［バケット名］ > アクセス許可 > バケットポリシー > 編集

以下のように記述します。

S3を使用してWebサイトを公開する場合の機能として「静的ウェブサイトホスティング」という機能が用意されています。この機能を有効化して、Webサイトとしての設定をします。
トップページとして表示したいページをインデックスドキュメント、エラーの場合に表示したいページをエラードキュメントとして指定します。

［バケット名］ > プロパティ > 静的ウェブサイトホスティング > 編集

• 静的ウェブサイトホスティング：有効にする
• ホスティングタイプ：静的ウェブサイトをホストする
• インデックスドキュメント：index.html
• エラードキュメント – オプション：error.html

最後に、Webサイトとして必要なHTMLファイルや画像などを対象のバケットへアップロードすれば、S3バケットの準備は完了です。
バケット直下がドキュメントルートの扱いとなりますので、バケット内にフォルダを作成して階層化するなども可能です。

［バケット名］ > オブジェクト > アップロード

ACMでSSL証明書を発行する

ここからは、HTTPSが利用できるようにSSL証明書を適用します。
有料の証明書をインポートして適用することもできますが、ACMを使用すれば無料で証明書が発行できます。

！！！注意！！！
今回はこの後CloudFrontを使用することになりますが、2024年現在、CloudFrontで使用可能な証明書は米国東部 (バージニア北部) リージョン (us-east-1) に登録されたものだけです。それ以外のリージョンで発行・登録しないように注意しましょう。

（参照）https://docs.aws.amazon.com/ja_jp/acm/latest/userguide/acm-regions.html
AWS Certificate Manager から証明書を関連付けます。証明書は、米国東部 (バージニア北部) リージョン (us-east-1) にある必要があります。

AWS Certificate Manager (ACM) > リージョンを「バージニア北部(us-east-1)」に切り替える > 証明書をリクエスト

• 証明書タイプ：パブリック証明書をリクエスト
• 完全修飾ドメイン名：［公開するドメイン名］
• 検証方法：DNS 検証 – 推奨
• キーアルゴリズム：RSA 2048

登録後の画面で、CNAME名とCNAMEレコードが発行されます。この値を公開するドメインのDNSに設定することで認証が完了します。

Route53を利用している場合には自動的に反映も可能ですが、外部のDNSを利用している場合には手動でCNAMEレコードを追加する必要があります。
DNSを更新してしばらくして、先程リクエストした証明書のステータスが「発行済み」になれば完了です。

CloudFrontを設定する

S3へのアクセスを制御するためのリバースプロキシとして、CloudFrontと連携します。
また、先程発行したACMのSSL証明書を適用して、HTTPSでサイト表示できるようにします。今回は最低限の環境のため使用していませんが、セキュリティ対策の為WAFを利用することも可能です。

CloudFront > ディストリビューション > ディストリビューションを作成

• Origin domain　：［S3バケットのエンドポイント］
• 名前　：［S3バケットのエンドポイント］
• ビューワープロトコルポリシー：Redirect HTTP to HTTPS
• ウェブアプリケーションファイアウォール (WAF)：セキュリティ保護を有効にしないでください
• 料金クラス：北米、欧州、アジア、中東、アフリカを使用
• 代替ドメイン名 (CNAME) – オプション：［公開するドメイン名］
• Custom SSL certificate – optional：［ACMで発行したSSL証明書名］

登録完了後に割り当てられるディストリビューションドメイン名を確認します。

公開するドメイン名に対してCNAMEでディストリビューションドメイン名を適用します。これにより、公開する独自ドメイン名でアクセスするとCloudFrontを経由してアクセスすることになり、S3の静的ウェブサイトホスティングで指定したindex.htmlが表示できます。

これですべての設定が完了となります。ブラウザから公開ドメイン名として指定したURLへアクセスして、アップロードしたindex.htmlのページが表示されれば正常に動作しています。
httpでアクセスしても、httpsへリダイレクトされます。

https://［公開するドメイン名］

おわりに

S3・CloudFrontによる静的ウェブサイトホスティングについてご紹介いたしましたが、メンテナンスフリーでコストパフォーマンスも高い環境でWebサイトを公開できるのは素晴らしいと感じます。ただし、静的という名前の通りPHP等の動的なコンテンツは利用することができませんので、ページ数も限られたシンプルなWebサイトやランディングページなどの公開に向いていると思います。
簡単な設定でhttpsやWAFなどが利用できますのでセキュリティ面でも十分な機能が提供されています。EC2やLightSailだけでなく目的に合わせてこのような利用方法も検討してみてはいかがでしょうか。

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