サイト制作にあたり、Web上でPDFを表示させる機会があると思います。
Web上のPDFをブラウザで表示した場合、ブラウザのタブにページタイトルが表示されますが、ブラウザによってその表示が異なることがあります。
IEではサイトURLが表示されますが、GoogleChromeやFirefoxではページタイトルにPDF化する前のWordやExcelでのファイル名のようなものが表示されてしまうことがあります。
Webの技術者としてはこうした細かい所にも気を使っていきたいところです。
目次
WordやExcelで作ったPDFがどう表示されるか
試しにWordで作ったファイルをWordの機能でPDF化しブラウザで表示してみます。
PDF化前のWordのファイル名は『PDF表示テスト.docx』です。
この状態でWordの『名前を付けて保存』からPDF化を行います。
Web用に『test_pdf.pdf』とリネームを行い、アップロード、ブラウザで表示を行ってみました。
冒頭で説明したとおり、ページタイトルがIEではサイトURL、FirefoxとGoogleChromeでは日本語でファイル名らしきものが表示されています。
この表示がPDFの内容を的確に説明するものになっていれば問題は無いのですが、PDF化を行う過程でこの表示がおかしくなってしまい文字化けして表示されてしまうことがあります。
その場合はこの表示を変更しなくてはいけません。
なぜこのように表示されてしまうのか
WordやExcelのファイルのプロパティの中に『タイトル』『件名』といった情報が含まれています。
FirefoxやGoogleChromeではこの情報が残っている状態のファイルから生成されたPDFをWeb上で表示した場合、『タイトル』の情報をブラウザでのページタイトルとして表示されてしまうようです。
対策あれこれ
原因はわかりましたが、実際にその状態になってしまった場合にどうすれば良いのか対策方法を紹介します。
Word、Excelファイルがある場合
サイト制作時、更新時にお客様からWordやExcelでデータを頂いた場合は、対象ファイルを右クリックして『詳細』タブから『プロパティや個人情報を削除』をクリックします。
『可能なすべてのプロパティを削除してコピーを作成』から情報の削除を行い、その後PDF化を行います。
PDFデータで受け取った場合
PDFでデータを受け取った場合も同様の方法で情報の削除を行いますが、稀に削除しきれずブラウザのページタイトルが文字化けする等、表示がおかしくなってしまう場合があります。
その際は、仮想プリンタを用いてファイルをPDF化するフリーソフトでPDFを生成し直すとうまくいくことが多いです。
逆に利用する
プロパティの情報を変更してお客様にとってわかりやすい表示へ変更するのも1つの方法です。その場合はIEでは表示されないことを考慮しなくてはいけません。
まとめ
今回はちょっとした小ネタではありますが、意外とこの部分を疎かにして(もしくは気付かずに)Web上にPDFをアップロードしているサイトを見かけます。
サイト制作者、管理者としてはお客様から頂いたWordファイルやPDFのデータをそのままアップロードするのではなく、ひと手間加えてサイト閲覧者が見やすいサイト運用を心がけたいものです。